入居一時金について 償却ってなんだろう

有料老人ホームにかかる費用のうち、入居一時金は一括して施設に支払まずが、償却という言葉が出てきます。 償却という言葉は普段使われないため、とまどう人が多いです。償却とはどのようなものでしょうか。

施設に入所した期間に応じて、利用者にお金を返還することがあり、その期間を償却期間と呼びます。入居一時金のうち、最初に施設に入る初期償却とそれ以外に分かれ、初期償却以外のお金は、入居期間によっては退所時にお金が返還されることがあります。

償却期間は施設によって様々です。初期償却の額によっては長くなることもあります。 一般的には5年が多いですが、10年や20年の場合もあります。例えば、償却期間が5年の場合、5年以内の退所した際に償却率に合わせてお金が返還されるシステムになります。

償却期間は、自立している人ほど長く設定されています。これは、自立している人ほど施設を利用する期間も長いと予想されるためです。償却の方法も施設によって様々で、一年ごとに償却されていく場合や、不定期に償却されていく場合など様々です。退所する際は、償却の方法や期間に気をつけないと損をする場合があるため、注意が必要です。

初期償却の割合は、15~30パーセントであることが多いです。ただし、一時金が安い時は初期償却が100%の場合もあります。 初期償却として施設に入るタイミングは契約時であることもありますが、契約後30日や 60日など期間をあけることもあります。

また、償却全体に言えることとして、クーリングオフという制度があります。だいたいは契約後90日間の間で有効な制度で、契約を撤回することで初期償却金を含めた入居一時金全額が返還されることもあります。契約して入所してみたら思っていた施設とは違っていた場合にクーリングオフが使えるため、覚えておいて損はないといえます。