老人ホームに今求められるものは?

老人ホームに今求められているものは何でしょうか。

昔は、とにかくたくさん施設を作ればよいという考えが多くありました。 在宅で介護できないという人が増えたため、とにかく施設があれば入りたいという考えが 主流でした。

理想の老人ホームとは

現在は、老人ホームを選ぶ際も気をつけて選ぶようになってきています。 その理由として、いくつか考えられます。

まず、介護施設の実態が明らかになってきたことです。 例えば、介護職員の離職率の高さや、施設内の虐待など人的な問題であったり、 建設の欠陥による火災など、悪い部分も一般の人に分かるようになってきたからです。 各施設にも質の差があることがはっきりしたため、良い施設に入所したいという人が 増えてきています。

次に、様々な種類の介護施設が増えていることです。 介護保険のサービスだけでなく、保険を使わない施設が増えてきています。 有料老人ホームだけでなく、ケアハウス、グループホームなど様々です。 有料老人ホームだけでも、自立した高齢者が対象の健康型、食事のサービスが提供される 住宅型、介護サービスが提供される介護型など様々です。 自分に合った施設はどういうものか、探す人が多くなってきたと言えます。

それでは、施設側の立場では、どのような点を考えていけば良いのでしょうか。 高齢者のニーズに沿った経営や運営が求められています。 例えば、病気が進行したり、老衰が激しい場合、施設で看取れないために病院に移されることがあります。

老人ホームに長くいると、なじみのある場所となりますが、その場所を離れるのは 利用者にとって苦痛です。看取りが難しいのは、看護や医療との連携がうまくいっていない場合が多いのですが、看取りも可能な取組が求められています。

他にも、生活保護の高齢者が増えていることで、お金のない高齢者でも入所できる施設作りなどが考えられます。各地域の問題に即した取り組みが大切です。