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介護療養型医療施設 廃止の方向 新型老健との関係について

介護療養型医療施設とは、慢性疾患を持っていて自宅で生活が難しい場合や、病状が安定していて回復傾向にある高齢者を対象とした、療養型の施設です。治療するのではなく、リハビリをしながら維持に努めることを指します。特養よりも医療に力を入れていますが、老健よりは介護の割合が高いのが特徴です。 医療法人が運営していることがほとんどで、病院による治療は必要ないが、退院後の受け入れ先が見つからない人のための受け皿として機能しています。

働いている職員は老健の場合と似ており、介護士や看護師はもちろん、医師や作業療法士、理学療法士、薬剤師などが働いています。医療法人が運営していることもあり、医療系の職員が多く働いていることが特徴です。

利用できる対象者は介護認定を受けた要介護1以上の人です。在宅での生活が難しい人や、特養に入所できない人が多く入所しています。 介護療養型医療施設には2種類あり、療養型病床群と痴呆疾患療養病棟とに分かれます。 身体的な医療ケアが必要な人は療養型病床群、認知症などの精神的なケアも必要な人は 痴呆疾患療養病棟に入所しています。

介護療養型医療施設は2012年に廃止が決まっていますがその背景には医療行為をあまり必要としない高齢者が多くいるためと言われています。 在宅介護が難しいにも関わらず、特養や老健など施設にもなかなか入所できない高齢者の受け皿となっていました。また、看護師不足から人材不足の問題もあり、廃止が決定されました。

代わりに、介護療養型老人保健施設と呼ばれる新型老健の制度が新たに生まれました。 従来の療養型施設と老健の中間くらいの施設です。利用者に対する医療従事者の数は少ないものの、老健や特養よりも充実した医療ケアが受けられるのが特徴です。

ただし、問題点もいくつか見られます。施設に入る介護保険給付の料金が従来よりも 約2割も減ってしまったり、相部屋であることが多いからです。