なかなか難しい 仕事と介護の両立

仕事と介護の両立をしている人が増えてきています。 この背景として、晩婚化や結婚しない男女が増えたことがあります。少子化の影響もあり、 仕事と介護の両立を求められています。兄弟も少ない場合が多く、一人で両親の介護を している人も珍しくありません。

仕事と介護の両立はなぜ難しいのでしょうか。

福利厚生の一つとして、介護休暇の権利があります。家族の介護をするために仕事を 休める権利です。しかし、育児休暇と同様に介護休暇もなかなか取得が難しいです。 最近は不況の影響もあり、ひとりひとりの仕事量は増えています。

特に、男性が介護のために休みを取得したり、時短制度で仕事量を減らしたりするのは なかなか大変です。親の介護のために仕事を辞めないといけない人もおり、会社の理解が あるかないかが大きなカギを握ります。

正職員として働いているか、非正規職員として働いているかも影響します。 正職員の場合は介護にかけられる費用を賄えることが多いです。しかし、非正規職員の場合は残業がないため介護をする時間はあるものの、収入が少なく生活が不安定になります。 女性の場合は男性よりも非正規職員の割合が多く、生活を安定するには大変になっていきます。

一方、介護の面からも両立を難しくさせる要因があります。 まず、施設介護よりも在宅介護が中心になりがちであることです。特養や老健は入所待ちであることが多く、なかなか入所できません。また、有料老人ホームやグループホームは 費用が高く、お金のない人は入所が難しいです。 そのため、訪問介護やディサービスを中心に利用するものの、一日のうち限られた時間 しか利用できないため、被介護者の生活面や健康面に不安が残ります。 24時間体制の訪問介護サービスの体制も作られていますが、ごくわずかです。

これらの背景から、仕事と介護の両立は難しいと言われています。 国の早急な対策が求められています。